My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
揺さぶって貫いて。
高まる快感に奥底へと自身を捻じ込めば、雪の体は大きくしなる。
強く締め付けられるそこに、同時に俺も耐えていた欲望を吐き出していた。
聞こえるのは荒い呼吸音。
お互いに言葉はない。
吐き出した欲に、体を襲うダルさ。
心地良いその感覚に浸るように、目の前の体に覆い被さったまま目を瞑る。
暫くそうして目の前の肌と呼吸音を感じながら息を落ち着かせていると、くすんと微かな泣き声のようなものが──……泣き声?
「…雪?」
目を開けて、恐る恐る腕の中の存在を見る。
…やべぇ、つい理性がトんだ。
体を離してその顔を伺えば、生理的なものなのか、感情的なものなのか。よくはわからなかったが、確かに潤んだ目で見てくる雪がそこにいた。
「も…急に…吃驚、した…」
「……悪い」
辿々しく漏れる声には戸惑いが僅かにあって、罪悪感が浮かぶ。
拭う意味で目元に口付ければ、肩を竦めてきゅっとその目を閉じた。
まるで怯えるような反応に、また罪悪感は募る。
「怖がらせたか」
「………ううん」
殊更気遣うように、そっと頭に触れて少しだけ撫でる。
けれど俺の心配とは余所に、雪は微かに首を横に振った。
「怖くは、なかったよ…吃驚しただけ」
頭に触れた手に甘えるように、緩く擦り寄る仕草。
「怖くなんてないよ。…ユウだから」
もう一度、思いを込めるように告げられる。
体だけじゃなく心で受け入れられているその包容に、胸が詰まった。
咄嗟に言葉は出てこない。
……つーか、
「……」
改めてその姿を見下ろす。
きちんと着飾っていた服は乱れて、肌の見える場所はどこも汗ばみ赤らんでいる。
きちんとまとめられていた髪は崩れ、乱れる様は艶やかな色気を醸し出していた。
そんな姿で、んなこと言われて甘えた仕草なんてされたら。
………まずい気がする。