My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
「んっ…ちょ…ほ、本当にするの…ッ!?」
「あ? 今更何言ってんだ、この状況で」
「っ…!」
部屋の電気はついてなくても、充分に明るいお昼時。
ベッドに腰掛けたユウの膝の上に座らされて、触れるようなキスを何度も受けていた。
その合間に服の上から胸に手を這わせられて、流石に声を上げてしまう。
や、やっぱりするの…!
というか着飾ってこいって、これ目的だったんですか…!
デートかなってちょっと期待してたのに!
ガラにもなく乙女っぽいこと考えちゃってたのに!
こんな暴君様に夢見た私が愚かでした。
「この一週間、お前ずっとコソコソしてただろ。満足に触れもさせねぇで。そのツケだ」
「ツケって…だってそれはユウの誕生日の準備を…っ」
「昨日だって据え膳喰らわされた」
「あ、あれは任務中だから…! 普通に駄目だから…!」
というか据え膳って!
私から何もしてないけど!?
そう抗議してもユウは平然とした顔のまま、一つに拘束された私の手首を掴む。
「だから手ぇ出してないだろ」
私の腕の間に自身の顔を潜らせると、ぐっと距離を近付けた。
「我慢したんだから、今日は貰う」
「んン…っ」
そのまま遠慮のない口付けが深く重なる。
我慢って…だから急に手を出してきたのはユウの方だから!
私は何も煽ったりしてません!
…と言いたくても言葉は全部呑み込まれてしまうから、言えるはずもなく。唇の隙間から零れるのは、卑猥な水音だけ。
「ん、ふ…っッ」
柔らかいユウの舌が歯茎をなぞりながら上顎を舌先で擦ると、ぞくっとしたものが背中を駆けた。
息が微かに上がる。
手首を縛られた状態でユウの首に腕を回してるから、その肩に掴まって構えることもできなくて。
与えられるままの行為に身を委ねてしまう。
「っ! ん、は…ッそれ…や…っ」
深いキスの合間に、ユウの手が胸元から背中に回る。
後ろのファスナーをジジ、と下ろされる感覚に慌てて声を上げた。
初めて体を重ねた時とは違う。
こんなにはっきりとお互いの顔が見える時間帯に、肌を晒け出すなんて。
恥ずかしさもあったけど、胸の傷跡を見られることへの心配もあった。