My important place【D.Gray-man】
第33章 Twin of a bond
「ストップ! 落ち着いて!」
「あ? んだよ」
「ヒ?」
咄嗟に二人の手首を掴む。
そのまま引き離そうとしたのに、細い少年の腕は思いのほか力が強かった。
「そんな危ないことしないの! 暴発したらどうすんの!」
「ボーハツ?」
「んなもんしねェよ。これ弾入ってねェし」
ベェッと舌を出して馬鹿にするように言ってくるデビッ──…今、なんて?
「…はい?」
「だーかーら! 弾なんて入ってないっての!」
「デロ達の弾はココにあるからね~」
そう笑って、ジャスデロことデロ君が指差したのは自分の頭──……ああ。
さっきからなんだか可笑しな発言してたけど…そういう子達だったの…。
「………うん…なんかごめん」
「うっわ。すげー哀れんだ目向けられてんだけど」
「ヒ…デロ達、同情されてる?」
痛いなぁとは薄々思ってたけど。
そっか、うん。
大丈夫、おねーさんそのくらいで偏見なんて持たないから。
寛大な心で受け止めてあげるから、とりあえず空でも銃を振り回すのはやめよう。
周りの目につくから。
「ちゃんと話聞いてあげるから、とりあえず此処から離れようか」
ギャラリーが集まってくる前に、この電波系…げふん。
ちょっと不思議なファンキー少年達を別に移そう。
「うっぜ。そーいう目が一番嫌いなんだよオレ」
「デロもっ」
だけどこの奇抜で不思議なファンキー少年達には癇に障ったらしく、心底毛嫌うような目を向けられた。
「そうやっていつもいつも上から目線でよ…!」
「そんなに偉いのかってのーっ!」
「は? 待って、なんの話」
いつもって、初めて会いましたけど私。
何処の誰と勘違いしてんの。
「って近い近い!」
ずいっと顔を近付けてくる二人に、思わず両手を突き出す。
近いから!
近くで見るとアイメイクの濃さでインパクト凄いから!
おめめぱっちりでそれなりに可愛い顔してるのに、なんか勿体無いよデロ君!
デビ君もね!
絶対に化粧なんてせずに普通にしてた方が、いい気がする!