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My important place【D.Gray-man】

第48章 フェイク・ラバー



「嫌な?」

「気配?」

「…何か感じるか?兄弟」

「…いいやさっぱりだ兄弟」

「「…………嫌な気配ねぇ」」


「うぜぇ顔向けんな刻むぞコラ」



白々しい目で腕を組み首を傾げる双子を前に、ぴきりと神田は青筋を立てた。
チャラけた双子の相手をしている暇などないのだ。



「六幻抜と」

「わわわ!待つである神田!」

「うっせぇ抜と」

『こら!何してんですか!?』

「テメェも邪魔すんなクソモヤシ」



低く腰を落としイノセンスを発動しようとする神田を止めたのは、その場にいるクロウリーだけではなかった。
神田の真上で弾むゴムボールのようなティムキャンピー。
そこから響くは金色ゴーレムの相棒の声。



『やっぱり僕が行くべきでした、また周りに暴力撒き散らしてんでしょックロウリーの足引っ張らないで下さいッ』

「別に引っ張ってねぇよッ」

「お、落ち着くである二人共っ私は迷惑してないであるっアレンも伯爵から目を放さないように」

『わかってます。でもどうやらAKUMAは伯爵だけじゃないみたいで』

「え?ぃ、今なんと?」

『よくよく探せば、一般参加者にも混じっているんですよ。貴族に扮したAKUMAが何体も。これ以上増えるようであれば、僕らも監視だけを続ける訳にはいかない』



唯一AKUMAを見破る眼を持つアレンは、リッチモンドのAKUMAの監視として大広間に残った。
一般人を巻き込まないように手出しはしていないが、いつでもAKUMAを浄化できるようにと加勢としてリナリーも傍にいる。
アレンの監視役であるリンクも当然彼の傍に。



『なんとも雲行きが怪しくなってきましたねぇ…使徒様、いい加減早く月城を捜し出してくれませんか?』



途中で回線に割り込んできたのはトクサだった。
ねちねちと嫌味を飛ばしてはくるが、引き続き怪しい者がいないか外の監視を続けている。

そうしてティムキャンピーに通路へと案内されたのは、フレッドとジョージ以外にはエクソシストである神田とクロウリー。



「チッ。おいモヤシ、まだAKUMAに手は出すな。今騒ぎを起こせばここの道が閉ざ」

「お待ちなさい!」



細い通路の曲がり角から突如飛び出してきたのは、水色のドレス姿の金髪少女。
サードエクソシストであるテワクもまた、神田達と行動を共にしていた。

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