My important place【D.Gray-man】
第45章 10/31Halloween(番外編)
背中からシーツに身を沈めながら、雪は額の汗を手で拭った。
すっかり欲で昂った体は、治まらない熱を発している。
雪に跨ったまま、服を脱ぎ捨て肌を露わにする神田。
肉体美とも言える、程良く形の良い筋肉を身に付けた裸体を見上げながら、雪は熱い吐息を漏らした。
視覚からも感じる欲に、体は熱くなる。
素肌に纏った毛糸のセーターが更に内に熱をこもらせて、堪らず鬱陶しそうにホルターネックを掴んだ。
熱くて堪らない。
「…何?」
しかし素肌を晒そうとした雪の手を止めたのは、神田だった。
ホルターネックを掴む手首を押さえて、動きを制限させる。
「脱ぐなよ、着てろ」
「…なんで」
「もう着ないんだろ。最後だからじっくり見ておいてやる」
「ユウって、格好とか執着するタイプだったっけ…?」
「別に」
ほつれて所々裂けたセーター。
体を覆い隠してはいるが、心許ない丈の短さや独特のデザインで晒されている、柔らかそうな腿やくびれライン。
それは生まれたままの姿の雪を目の前にした時とは、また別の独特の高揚感があった。
見えそうで見えないもどかしさが欲を煽る。
「雪のもんなら別なだけだ」
「っ」
高揚感に急かされるままに、セーターの上から胸の輪郭を辿りながら片手で覆う。
既に固く主張している胸の突起を毛糸越しに指先で擦れば、ひくりと雪の顎が上がった。
「もう着ないなら、好きにしていいよな」
「え…ぁっ」
ビッとほつれた毛糸を強く引けば、いとも簡単に裂ける生地。
そこから顔を覗かせたのは、柔らかな胸の丘と頂。
予想通り、胸の頂はぷくりと充血し実る果実のように主張していた。
服は着ているのに、大事な所は隠せていない。
その有り様に雪は微かに息を呑んだ。