My important place【D.Gray-man】
第45章 10/31Halloween(番外編)
「このセーターもボロボロになっちゃったし…もう着ないよ。それなら問題ないでしょ…?」
「…そうだな」
恐る恐る問えば、納得した顔で頷かれる。
服に無頓着な神田にしては珍しいと思ったが、以前も雪の姿なら別物だと言ってくれたことがある。
それだけ気に掛けてくれているのだろう。
そう思えば、悪い気はしない。
「……あの…?」
しかし。
「問題、解決したんじゃ…ん、」
「そうだな」
「そうだなって…っ手、止まってな……ぁッ」
セーターの上から重なる片手が、下着を付けていない胸を柔く揉む。
手首を掴んで止めようとする間に、太腿の間から簡単に侵入した指先が雪の蜜部の入口へと触れた。
「誘う恰好してる雪が悪い」
「誘ってないからッ」
"童貞を殺すセーター"などと俗語を付けられている格好らしいが、生憎神田は童貞などではない。
(まさかこんなので煽られるなんて…聞いてない!)
服装に興味を持つにしても、こんなにあからさまに反応を示したことなど無いに等しい。
そんな神田がこうもはっきりと欲を示すとは。
下半身に触れる神田の指先を感じながら、雪は話が違うとばかりに首を横に振り被った。
"童貞を殺す"などというお粗末な名は、皮肉で付けられたのかと思っていたが。
案外、伊達でなかったのかもしれない。
「犬っころの時も煽ってきただろ」
「そ、んなの憶えてな…っ」
「都合の良い頭だな」
「本当のことだも、ん」
「…じゃあ、」
両足を閉じても、既に潜り込んでいた指先は直に蜜部に触れてくる。
有無言わさない行動なのに、敏感な秘部に触れる指先は優しく繊細なものだった。
無理には押し入らず、往復しながら入口だけを撫でられる。
優しい愛撫に微かに息が上がる。
雪の吐息を肌に感じながら、神田は口角を上げて笑った。
「トリック オア トリート」
「…へ…?」
何故このタイミングで、その言葉なのか。
神田の口から出てくるとは予想し得なかった言葉に、一瞬雪の思考も止まった。