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My important place【D.Gray-man】

第44章 水魚の詩(うた)



握り締めた数珠を再び左手首に通す。
大切そうに数珠を見つめる雪の顔。
それを目の端で捉えた神田は、やがて静かに視線を戻した。



「…そいつを身に付けるなら、お前が俺の"枷"になるって言ったこと。憶えてるか」

「? うん。忘れたことなんてないよ」



だからこそ見えない鎖で繋がれているような、特別な繋がりのある物だと思えたのだから。

すんなりと頷く雪を見て、やがて神田の瞳は数珠へと移り変わる。
臙脂色の暗い丸みを帯びた玉一つ一つに、感情の見えない顔を映して。



「……その"枷"は…俺が教団に入団する時に、俺自身に課せたものだ」



今まで一切話すことのなかった、"枷"の真意を口にした。









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