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My important place【D.Gray-man】

第42章 因果律



 ただただ凝視するアレン達の目に、結界の中から向いた雪の視線が重なる。


「リンクさん達は私が守るから…! だからそっちのAKUMAさっさと倒して! で、こっちもお願い! 私じゃ倒せない! 無理!」


 かけられた言葉は頼もしいものではない。
 現実味のある切実な願望。

 命が懸かっている緊急事態。
 だからこその気遣い感なしの丸裸な言葉だったのだろうが、なんとも緊張感が抜けてアレンと神田は思わずぽかんと呆気に取られた。


「二人共、力合わせれば強いんだから! レベル4だって倒せるはず! 大丈夫!(というかレベル4がこっち来たら流石に結界で守り切れないから! そっちで倒してほんと!)」

「……………なんか……良いこと言われてるようで、全く違うこと言われてる気になるんですが……なんでだろう」

「こっちにAKUMA連れて来んなって顔してるからだろ。あいつが」


 ぐっと拳を握って応援してくれてはいるが、そのオーラはこっち来んな感満載。
 ずばり的を得た神田の言葉に、心音で心が読めるマリは敢えて黙ったまま僅かに苦笑した。


「にしても…まさか雪さんに助太刀してもらうなんて。参ったな、本気で今日は良いとこナシですよ」

「テメェがいつまでもあっちばっか気にして集中しねぇからだろ、タコ」

「神田煩い」

「言い返す言葉がないからって悪態突くな」

「うわ、それ神田にだけは言われたくないですね」

「あ?」

「ほら。その声自体が悪態突いてますよ」

「おいおい…こんな時まで喧嘩なんて」

「コラー! 今力合わせてって言ったばっか! その耳は飾りなの? ねぇ飾りなの!? なら要らないよね引き千切っていいですか!」


 相変わらずこんな時まで言い合う二人に、マリが本日何度目になるかわからない仲裁をしようとした時、わんわんとその罵声は響いた。
 余程プッツンきたのか。結界装置を構えながら、睨んでくる雪の口から。

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