第1章 第一章
「それでどうした鶴。なんかあったのか?」
「いや…主。俺に悩み事が出来たんだ、聞いてくれるか?」
悩み事。それはこの鶴丸に最も似合わない言葉だと思っていたが、どうやら違ったらしい。
「いいぞ、聞いてやる」
「実はな主。今日来た蛍丸を見たときから心の臓がずっと騒いでいるんだ」
「う、、うん…」
それがてめぇに驚かされてる奴の心臓の状態だバカ野郎。心の中で鶴丸に毒を吐く。
「それで病かもしれぬと思って薬研に相談してみたんだ…そしたら薬研から『鶴の旦那、それは恋だぜ』って言われたんだ」
うん?なんだかさっき聞いた流れだぞ。
「早い話が、俺は蛍丸に恋をしているらしいんだ。なぁ主、俺はどうすればいい?」
審神者を続けてきてここまで答えづらいことは初めてだ。