第1章 第一章
「それでは第一部隊、出陣して参ります」
「おう、いってらっしゃい!」
主が第一部隊を見送るのを影で見送った一期は、すぐに蛍丸の部屋へと向かった。
昨日の宴会、最初から一期は主要なメンバーを酒で酔わせることに専念していた。そうして、酔い潰れた者達を横目に堂々と蛍丸に誘いを入れた。
「うん、蛍楽しみ」
少し頬を赤くしながら屈託のない笑みを浮かべる蛍丸に自分も思わず顔が緩んでしまった。
そんな昨日のことを思い出しながら部屋へと向かうと、あっという間に蛍丸の部屋へと着いた。
大きく深呼吸を一回する。頬をパンパンと何度か叩いてから、「失礼します」と声をかけて、襖を開けた。