第7章 特別指南 1
自分の着物も手早く脱ぎ、同じく襦袢姿になると、再度優姫を抱き上げ風呂場の扉を開け、中に入る。
檜木の小さめの湯船と簡素な洗い場のみの小さな風呂場だ。
湯船は二人で入る位は問題ない大きさだ。
優姫の背中からサッとかけ湯すると湯船に二人で浸かる。
優姫は先程から落ち着かない様子で目を泳がせている。
「しっかり暖まって身体を癒さないと、自分で歩けないままは困るんじゃないのかい?」
からかうと腕の中で「うっ」と呻いて俯く。
借りてきた子猫の様におとなしくなった細い身体をやんわりと抱き締める。
暫くすると優姫の身体からゆっくりと力が抜けていくのがわかった。
あれだけの霊力を放出して試合をしたのだ、身体の疲労には抗えないだろう。
ついにコツンと頭が肩にもたれ掛かった。
完全にリラックスしたのを見計らってうなじに口づけた。
「きゃっ……」
腕の中に捕らえた身体がピクリと跳ねた。
暴れない様に力を入れて抱き締める。
そのままうなじや首筋、耳に舌を這わせる。
「やっ……あんっ!」
イヤイヤと首をふるがかまわず舐めながら時々歯も立てた。
ピクピクと跳ねる身体に愛しさが増す。
耳朶を甘噛すると切なげな吐息を漏らして身体を捩る。
「感じてる?可愛いよ。」
「んん……やっ……だめぇ……」
「のぼせてしまいそうだ。」