第6章 四番隊のお仕事3
ふいっと横を向いた朽木隊長の耳が赤い気がする。
「治癒は終わったか?済んだならもう遅い。早めに隊舎に戻れ。」
「は、はい。」
わざと冷たい言い方……
この方は不器用なのかもしれない。
本当は私の仕事ぶりを見て褒めてくれるような優しい方……
「あの……お茶、お気に召して頂けたなら、次回も伺った時に淹れさせて貰ってもいいですか?その、飲んで頂けますか?」
「あぁ、是非頼もう。」
微かに笑ってくれた顔。
優しい目元がまるで恋人を見るように甘かったのは、私の願望が見せた幻だろう。