第5章 四番隊のお仕事2
今日のお仕事はいつもと違ってお使いだった。
十二番隊へ注文書と前回発注した品の受け取り。
卯ノ花隊長は最後まで私が行くのを渋っていたみたいだったけど、隊の中では今年入隊した私が一番下っ端だし、いつも十二番隊に出入りしている先輩隊士が風邪でダウンしてしまったのだから仕方ない。
技術開発局に入るのは初めてだ。
門をくぐり受付っぽい所で用件を述べる。
「四番隊の瑞原です。隊の備品の注文書を持ってきました。前回発注した品で準備出来ているものは受け取りたいのですが。」
「!!瑞原さんっ!お久しぶりです。注文書はここで受けとります。納品の品は研究所の中かもしれませんね、阿近さんに確認してきます。」
彼は確か同級生だった。
自分と同じ時期に入隊した彼はこの隊でしっかり働いている。
自分は隊の役にたてているだろうか?
憧れ慕う卯ノ花隊長の役に立ちたい。
ちゃんと霊力をコントロール出来るようになって、影柘榴の力も使えるようになりたい。
あれから休みの日に霊力の解放の練習を密かにしているが、コツすら掴めない。
影柘榴に至ってはあれから精神世界を訪れても出てこない。
もう自分の力で何とかするのも限界だった。
霊力のコントロールを誰かに指南してもらえたらいいのに。
今度卯ノ花隊長に相談してみよう。
ボンヤリと視線を巡らせると入り口から派手な、いや、毒々しい出で立ちの男が入ってきた。