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その胸に抱くのは~BLEACH~

第5章 四番隊のお仕事2


「市丸隊長、四番隊の山田と瑞原です。隊士の健康確認に伺いました。暫く隊舎にお邪魔します。」

「あぁ、宜しくたのむわ、ボクは最後でええから。後はイズルにでも……」


書類から目を上げた市丸隊長がこっちを見た。
張り付けたような笑顔、目が合った。
細い目の奥の眼光が鋭いものになった気がした。

(怖い怖い怖いっ!なんでこっち見て固まってるの?)

「初めて見る子やねぇ。なんや、キミ変わった雰囲気の霊圧しとるねぇ。」

(目が怖いっ!笑顔のままなのが一層怖いっ!出会って一分で殺されそうなのは何で?)

ゾワゾワする。
僅かに殺気のこもった眼光から目が離せない。
胸の奥の燻りを煽らないで。
私の中の影柘榴を呼び起こさないで。


ぎゅっと目を瞑って無理矢理に市丸の眼光から逃げた優姫を市丸ギンは面白そうにみつめる。

「ふぅん。まぁいいや、イズルに詳しく聞いて宜しくやってくれや。」

「では後程伺います。」

花太郎さんと退室すると、どっと汗が噴き出す様な感覚。
ドキドキと心臓が早鐘を打つ。

「いやぁ、ビックリしたね。市丸隊長は何時も誰が来ても無関心なんだけど、瑞原さんには興味津々だったね。」


興味津々っていうか、あれって敵認識されてない?
敵を見る目で見られてたと思ったのは私の勘違い?
花太郎さんのお気楽さと鈍感さにビックリしたのはこっちです。
更木隊長とは違う怖さだった。
あの纏わりつく様な視線がまだ肌に残ってる。
出来ればもうあんまり近くに行くのは遠慮したい。
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