【進撃の巨人】 never ending dream R18
第27章 永久に碧く~願い~
目を冷ましたのは、温かい暖炉の前だった。
身体には毛布が掛けられ、足元には先ほどの真っ白い大きな犬が寄り添うように眠っていた。
状況が理解出来ず、辺りを見渡しながらゆっくりと身体を起こす私に、部屋の奥から女性の声が聞こえてきた。
「やっと起きたかい?
アンタ…運がいいね。
あの雪崩に巻き込まれたのに生きてるなんてさ。」
その女性はぶっきらぼうにそう言うと、ホットミルクの入ったカップを手渡してくれた。
カップを受け取る私の指先は赤く腫れ上がり、所々に切り傷のようなものが出来ていた。
「アンタ、兵士だろ?
今日はここに泊まってくといいよ。
夜の山歩きは危険だ。」
この山に住む狩猟民族だろうか。
女性の身なりから私はそう思った。
「助けてくれて、ありがとう。
ねぇ…もう1人いたでしょ?
あなたに助けを求めた男子兵士。」
私の問い掛けに、彼女は少し戸惑った表情を浮かべた。
その表情に、私の心は妙な胸騒ぎを感じる。
「不思議なんだ…。」と深いため息をつきながら語り出した女性の言葉に、私は愕然とした。