【進撃の巨人】 never ending dream R18
第27章 永久に碧く~願い~
わずかに雪面から出す事が出来た顔に、ひんやりとした冷たい空気があたる。
昼間の暖かさが嘘のような冷たい空気。
夜が近付いているのだろう。
私はぼんやりとする頭で、この状況から抜け出す方法を必死に考えていた。
「サラ…すまない。
もう少しだけ…辛抱してくれないか?」
「…ロイ、早く…抜け出さないと…。」
「いや、大丈夫だ。
もうすぐ助けが来る。」
「…え?」
「だから、大丈夫だ。
心配しないで。」
相変わらず、頭の中に直接響いてくるようなロイの声。
どうしてこんなにもロイは冷静でいられるのだろうと、私はとても不思議だった。
しかし、きっとロイは私よりも被害が少なくすんだのだろう。
安堵の気持ちからか、私はとくにロイの言葉を不信に思う事はなかった。
絶対に2人でこの状況を抜け出し、ミケやハンジが待つであろう目標地点にたどり着かなければ。
そう自分を鼓舞する私の頭に、ロイの声が再び響いた。