第6章 6章
光太郎はわたしと違い
体育で怪我をしてしまったらしく
保健室に来ていたらしい
しかも保健室に先生はいなかった
まぁいない時間を目指して来たんだけど
仕方なくわたしは光太郎の怪我の手当をした
光太郎はわたしの手際の良さに
びっくりしてたけど
特に深く追求されることはなかった
『うん、できた!
あんまり無理しちゃダメだよ?』
木「おぉ、サンキュー
奈々、今日の放課後暇か?」
特に用事もなかったし
『ひまだよ』
木「そっか、じゃあ今日一緒に帰ろうぜ!
今日体育館が工事で使えなくて
放課後部活ないんだよ!
だから赤葦と三人で久しぶりに帰ろうぜ」
それはちょっときついよ
だってわたしにはもう
二人といる資格なんてないよ
『んー、気持ちは嬉しいけどやめとく』
そう言うと光太郎は少し考えた後
木「そっかぁ、残念だな
あ!おまえ何組だったっけ?そういえば」
『3年4組だけどなんで?』
木「いやぁー気になっただけ
じゃあ、俺もう授業もどるな!
あんまりさぼんなよ!」
そういって私の頭を撫でて
保健室を出ていく光太郎
なんか優しくて泣いちゃった
でもそこで同時に後悔したんだ
なんで昔大切な人を手放しちゃったのかな