第6章 6章
『ちょっと、徹先輩離して!!』
及「ん〜奈々ちゃんが俺のお願い聞いてくれるんなら
離してあげようかな〜」
なんか嫌な予感するけど
手を繋がれてることに緊張しすぎて
うまく頭が回らず
『うん、わかったから!はやく離して!』
及「え、ホント!?
じゃあ、今度の月曜日の放課後
部活休みだから俺とデートしよ☆」
なんだデートか
デートなんて要するに
徹先輩と2人でご飯食べたりするくらいだろう
手を繋がれてるよりずっといい
『うん、おっけい!いいよ!
その代わり離してね!』
そう言うとすんなり離されてる手
及「ヤッター!
及川さん月曜日すごい楽しみにしてるね☆
奈々ちゃんも楽しみにしててね〜」
なんか手を離されて残念がってない?
離してって言ったのはわたしなのに
何でこんな風に思うんだろ?
まぁでもそれより
緊張ってかドキドキってか
とにかく心臓がうるさすぎる
徹先輩には初めて抱きしめられて
初めて手も繋がれて
ほんっと散々だ
しかも、男の人と遊びに行くのは
初めてではないけど
所謂デートっていうものも
初めてなわけで
もう徹先輩のせいで
最近ドキドキしっぱなし
徹先輩のことなんて
うざくて嫌いなはずなのに
何でドキドキするんだろ