第15章 創痍(そうい)
ソフィア「…あなたはまだ、死んでいない…
今からだって、戻ることができる…」
恵土「それでも私は!
…また村の皆と、一緒に笑い合いたいから!
一緒に過ごしたかったから、今まで頑張って…」
ソフィア「…本当に、それでいいの?
後悔しない?」
恵土「!…(うつむく」
ソフィア「…あなたがいてくれて…
あなたが、私の娘で…本当に、幸せ者だった^^
今でも、これからも…
きっと私は…
あなたを娘にもったことを、後悔しない(微笑」
恵土「驚)!
母…上…」
ソフィア「あなたが後悔したとしても…
私はずっと、そのあなたを愛している…
死んだ私たちのことを
いなくなってもなお想って、踏みとどまってくれる…
そんな優しいあなただから…
私たちは、今こうして笑顔でいられるのよ^^」
恵土「…母上…
それでもっ…私は!(目を瞑る&涙」
ソフィア「前を向いて…
今、あなたの傍に居るのは…誰?」
恵土「!」
ソフィア「あなたのすぐ傍には…
あなたに寄り添って、生きることを望んでくれる人たちがいる…
あなたが生きることを望んで、幸せを望んでくれる人たちがいる…
たとえ、幾多の敵に恵まれようとも…
あなたを信じてくれる人たちが、すぐそこで待っている…
だから恵土…
戻ってもいいのよ?」
恵土「母上たちを置いて、戻れるわけっ…
それに私は!」
母上たちとも一緒に居たい!
皆とも、もっと一緒に過ごしたい!
そう語り出される前に…
ソフィア「生きなさい」
恵土「!」
ソフィア「…その命が、まだ尽きていないのなら…
生きないとダメ…悲しませてはダメ…
あなたが命を懸けて、他の人たちの命を護り抜いたように…
今度はあなたが…護られる番…」
恵土「それでも私は!
母上たちに護られてここに!」
ソフィア「それごとあなたに生きていて欲しい…
解るでしょう?その想いも…」
そう言いながら
恵土の立っている場所が、白い光に包まれていく…