第13章 模擬戦

三輪「それをやめろと言っているんだ！！

お前のために死んでいった者たちが
それを望むわけがないだろ！！

何のために存在したと思ってる！！？？


お前が消えれば、そいつらは無駄死にだ！！！」


恵土「うるせぇ！！！

いつまでも生きていられると思うな！！


人は皆、いつか死ぬんだ！！

明日どうなるかなんてわかるわけあるか！！」


三輪「知るか！

俺に生きて欲しいと望んだのは、他でもないあんただろ！！


人には望んで良くて、自分には望ませないつもりか！！？？」

恵土「違う！

逆にそれが苦しいって言ってるんだよ！！」


三輪「それで、どれだけ苦しい思いをしようが

それごと、今を共に生きていられる喜びに変わると…


あんたが教えてくれたんだろうが…

俺は！あんたがそう言ったから！
姉さんが死んだ後も、生きてこれた！！


どれだけ傷を抱えることになろうとも

支えてくれるあんたがいたから！
寄り添って助けようとしてくれるあんただから！！


俺は、今まで生きてこれた！！！


お前が居なかったら…今の俺はいなかった！！！

今こうやって生きているのは…あんたのおかげなんだ！！！！！」

その想いと共に、涙が浮かぶ…


恵土「！…（秀次…」


それまで、ぶつかり合うしか出来なかった…


それでも、心中の思いは変わらずにいた…

その想いは、幼き頃より息づいたもの…


周囲の人たちが、恵土を気味悪がり

それで外では、秀次と姉さんを知らない人のふりをし

来る時は決まって空間移動。


人のことばかりを想い、自分は空っぽ…

自分には、何も思うこともないまま…
自分を殺す選択肢ばかりを選び続ける…


その背を見ながら、育っていた…

そんな時から、ずっと思っていた…


三輪「今まで、お前の心を受け止めるものがいなかったんだろ？

だから…そんなになるまで自分を追い込み続けてきたんだろ！！？


だったら、俺が受け止める！！

全部吐き出せ！！


今回ぐらい…俺に助けさせろ！」


交錯する、幼き頃からの想いと時…

それは、純粋なものだった…