第13章 模擬戦
米屋「よっ」
陽太郎「よっ」
遊真「?何で陽介先輩がここに?陽太郎まで」
米屋「クソガキ様のお守りだ」
三輪「…」
ぶすっとした顔のままの三輪に対し
恵土「…もしかして、三日前に言ったことが関係してるの?」
遊真「?何だ?それ」
恵土「ん~。
秀次は、こっちでは弟みたいなもんでしょ?
だから、義理の兄になる遊真のことを認めさせたくって
色々と話をしてたんだ。
でも、秀次が言うには『近界民は全て敵だ』って…
だから私は思わず…;
『遊真はもともと
ここの世界で生まれるはずだった人間。
つまり、近界民ではなかったはずだった。
もし遊真が近界民だというのなら
そこで三年以上生き抜いてきた私も近界民だ。
近界民は全て敵だっていうんなら、私も秀次の敵だ!』
って言っちゃったんだよねぇ…;」
米屋「それで徹夜してまでふさぎ込んでたってわけか」
三輪「黙れ!言うな!(いらっ」
遊真「なるほどな。
両方共にのしかかってきて眠れなくなったのか」
恵土「二度頷く)うんうん。
私も考え過ぎて悩み過ぎて…
自分なんていっそのこといない方がって悩んだことあるし…
潰れちまえって感じになったことってあったっけなぁ…」
三輪「うるさい。黙れ」
恵土「はぁ~。
こういう所は似てるんだよねぇ;
変な所で考え過ぎちゃうところ」
ガシガシと後ろ頭をかきながら言う恵土に対し
三輪「似てない」
ぶっきらぼうに言う三輪
恵土「あ~あ;
小さい時は頬ずり一杯視てきたくせに;」
三輪「黙れ(ぷいっ」
がくっ(恵土が両手を両目にやり、ひざまずく)
恵土「ああ…;
あの時の可愛い秀次はどこへ行ったの!?;
二人の愛は消えてしまったの!?;
もうあの頃には戻れないの!!??;」
三輪「気色悪いことを言うな!!;(くわっ!」
そんな二人に対し、周囲がざわついてきた…
米屋「いいねぇ(にやにや)
あんな秀次、滅多に見られねぇし(微笑」
陽太郎「弟に言うセリフじゃないと思うぞ」
遊真「?弟と姉って、あんなにべたべたするものなのか?」
三人が各々つっこんでいたが
気にせずに恵土は秀次へ抱き着いていた…