第38章 祝勝会(悪夢と現実)
迅「それから、母親に駆け寄って治そうとした。
でも、急所だったから救えなくって…
それでも、居場所をなくした俺に目的を与えてくれた。
一緒に居たいって、本気で願った。
そしてそれは、今も変わらない。
だからこそ、思うんだ…
生まれてきてくれて、本当にありがとう^^
幸せになれよ、恵土!//(微笑」
嬉しそうに微笑みながら
恥ずかしそうに頬を赤らめる中、頭を撫でだした。
小さい時、恵土がそうしてくれたように
幸せを願っては、何度も何度も…
そうして、愛を…
愛しているという慈しみに近い
温かな想いを、ぶつけてくれたように……
恵土「涙目)…
こちらこそ、ありがとう。
生まれてきてくれて、一緒に居てくれて
本当に、ありがとう^^」
そうして、二人は笑い合っていた。
とても幸せそうに…
どうせ分けるのなら、想いがいい。
今まで、そうしてきたように…
今日が忘れられない日なって。
それがあったから乗り越えられたように…
また闇が悪夢となって襲い掛かってきても
何度でも、光となって、守ってくれるように…
迅は、そう願いながら恵土へ言った……
きっと、その想いは伝わっているのだと確信しながら。
迅『自分がいることに感謝して撫でてくれた。
誕生日の時、いっつもやってくれるあれが
俺は好きでたまらなかった。
頭に乗せた恵土の手に、両手で上から触れながら
毎年いっつも、俺は頬を赤らめながら満面の笑みを浮かべていた。
どんな時でも変わらない想いに
離れていかない、離れようとしない想いが嬉しくって…(微笑』
そう思いながら、思い起こされる。
昔の誕生日の時の光景がまぶたに浮かんでいた。
毎年繰り返される、幸せな一時と共に…
今から思い出すのは
出会ってから1年と約2か月後…
俺が、玉狛に来てから2回目
15歳になった時の、誕生日の出来事だった。
えっと…
13歳で玉狛に拾われて
4月9日に14歳になって祝われてから、土手に行って
それで恵土から忘れられない言葉と、サングラス貰って…
最上さんが死んだ年(2010年12月11日)の
次の年だったかな…(遠い目&微笑)