第38章 祝勝会(悪夢と現実)
拳を握って震える風間を見ながら
恵土は、辛そうな表情を浮かべていた。
風間「でも…」
恵土「?」
風間「でも、あなたがこれから
それをなくしてくれれば、それだけで助かります。
あなたが傷付くことが、俺にとって一番怖いことですから」
目を伏せてから瞑って
そう微笑みながら、恵土に顔を向けて言う風間に対し
恵土「…そっか^^
解った(涙目&微笑)
幸せは、繋がっていたんだな…(涙)
私が
お前の幸せが嬉しくて、幸せだって…
幸せで一杯だって感じるのと、同じように^^」
同様に目を伏せて笑い
風間「はい^^」
それに風間は、静かに同意した。
昔と同じように、満面の笑みを浮かべながら幸せそうに…
恵土「蒼也…
私も、同じなんだよ」
風間「?」
恵土「私も、お前のおかげで救われてたんだ。
実を言うとさ^^;
私が悪く言われて
あんなに激怒してくれた時、本当に嬉しかったんだ。
そんな人…
今まで誰もいなかったから(涙目」
そう言いながら、目に浮かぶ涙が重なり続けていた。
恵土「否定して欲しいって願いながら
ずっと諦めてた。
『これからも、いるわけなんてないんだ…
私が悪いんだから』
そう思ってはうつむいて
何も感じないようにしていくしかなかった…
だからさ…
蒼也、本当にありがとう^^(涙)
秀次以外では、本当に初めてでっ
どうすればいいのか解らなかった。
でも、本当にっ…;
本当に、嬉しかったんだ(ぽろぽろ」
風間に顔を向けて涙を流しながら、嬉しそうに微笑んだ。
風間「…(微笑)
俺も、同じですよ。
あなたのおかげで、自分を取り戻せた。
今度は、離さないで下さい(両手で、恵土の両手を取って握る)
今度は殺さず、板挟みにならず
少しずつでいい、気にしないように…
流して、次に生かすようにして下さい(微笑)
俺たちのためにも…」
恵土「…うん!^^」
長い悪夢は、いつしか終わる。
これから先、どのような時に繋がるかは解らない。
でも、今ここにある現実は温かい。
それでいいって、私は思ったんだ…
(2月18日PM10:51,PM11:32,19日AM5:20~AM7:17更新、1395,1396,1397~1401(7ページ))