第16章 審神者の帰還
僕らは、しばし無言だった。
それは、無意識に悟るミカエルの強さが原因だったかもしれない。
僕は、ただ無言で次の狩場を探した。
どうやら、モンスターナビゲーターというものが導入され、好きなようにモンスターを探せるみたい。
で、次の場所。
どうやら、アンデットが蔓延るお城に、宝石がいっぱい落ちる美味しい狩場があるらしい。
「何だったんだ、アイツ……」
「あれは、ミカエル。――たぶん、このゲームのボス。なんていうか、強い敵だろうねぇ」
なんていうか、このゲームは凄い。
モンスターがモンスターを支配してて、そのおかげでプレイヤーは楽して狩りができる。
不思議な世界だ。
「いつか、アイツとも戦うのか?」
「たぶん、そうなるんじゃない?」
広い、この世界はとてつもなく広い。
そして、平和だったあの水没庭園とは全く違う。
何だろう、これ凄くゾクゾクしちゃう。
ここから先、どんなことが待ち受けているのか。
いつか、あのミカエルと戦えるのか。
そう、思うだけでゾクゾクが止まんない。
凄く楽しいけど、でも仕事ないんだよねー。