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モノグラム

第61章 幸せ




 私は静かに

彼と会える日を待った



彼が来てくれる日を待っていた




そんな何日かしての仕事の帰り道

彼女と二人で何気ない

会話をして歩いていると

後ろに人の気配を感じた





二人で何気なく振り返ると

帽子を目深に被った

彼が後ろを歩いていたのだ




その姿に彼女と私は笑っていた




「今回は後ろからですか?」




彼女は冗談ぽく言うと

彼は心配そうに

私の顔を見ながら言った




大倉「ほんまは

もっと早くに

来たかったんやけど・・・」




その言葉で

彼が私の事を心配していたか

来れずに苦しんでいたと分かった




「お仕事が大変だったんでしょう?」




私は、彼に向けて言う

彼は私の穏やかな表情を

見て安心した表情になった




「おん、いつも深夜までやってな」




それを聞いていた彼女も心配そうに




「アイドルって大変ですね・・・」




大倉「それが俺らの仕事やからな」




彼はそう言うと微笑んだ


私は無言で彼を静かに見つめていた



彼の身体が心配になっていたの

やっと仕事が早く終わったのに

私の所に来ていて

大丈夫なのかと思っていたのだ





そんな私を彼女は見て




「さて、お邪魔虫は消えますので

二人で久しぶりに

素敵な時間を過ごして下さいね」




そう言うと

私たちに手を振ると

一人帰って行ったのだ



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