第52章 胸騒ぎ
私は準備が出来て家を出た時に
彼に連絡を取った
何回目かのコールで彼が出る
『・・・・もしもし、準備が出来ました』
大倉『おん、ほんなら、いつも止めてる
駐車場で待っててくれるか?
そこに迎えに行くから』
『わかりました・・・』
私は電話を切ると
言われた場所に向かった
歩きながら
私は大切な事を忘れていたのです
とっても大切な事を・・・・
駐車場に着くと車はもう止まっていた
私は驚いて助手席の扉を開けると
スマホを触っている彼が私を見た
大倉「おっ、早かったな」
私はゆっくり乗り込むと
大倉「今日は、ほんまに突然にごめんな」
そう言うと、ゆっくりと車を走らせた
「大倉さん、今日はどうしたんですか?」
彼は運転しながら
チラチラと私を見た
大倉「ひ・み・つ・・・」
そう言うと私に笑ったのだ
その顔に私は不思議に思った
でも彼が鼻歌を唄いながら運転しているので
大きいな事ではないと勝手に思い始めていた
「どこに行くんですか?」
その私の言葉も、彼はチラッと見ると
鼻歌を唄いながら運転していたので
もう私は質問しないでいようと思った
正直、聞くのが怖いってのもあったのだ
車は彼のマンションの駐車場に入って行った
「部屋ですか?」
車を停めた彼に、私は聞いてみた
大倉「アカン?」
「いえ・・・・」
そう返事しながら
私は胸騒ぎを抑える事が出来なかったのだ
自分の周りで
良くない事が起きているから
何があっても
不安になっているのかもしれないが
この気持ちを抑える事が出来ずに
私は彼の後を降りたのだった
とんでもない事が待っていると知らずに