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科学班の恋【D.Gray-man】

第82章 誰が為に鐘は鳴る



「南が死ぬって言うのか!?そんな目に見えないものの力で…ッ」

「目に見えない力の強ざは、お前もよぐわがってるはずだぞ。イノゼンズだってぞの一つだ」

「っ…だからって…そんな簡単に…!」

「簡単に逝かぜない方法はある」

「!? 本当かッ!?」

「わだじなら女の心に張り付いでいる魂と繋がるごどができる。わだじが道を拓くがら、お前が女を見づげろ」

「本当だな…!?」

「こんな時に嘘なんで言わない」


「あんさ…!マジで限界なんだけど…!」



びりびりと亀裂が大きく白衣を裂いていく。
このままでは1分も保たないだろう、ラビの悲鳴にリーバーの顔が向いた。



「ラビ!」

「なんさッ」

「南のこと、任せたぞ。こいつの体を守ってやってくれ」

「っ?何言って…」

「いいか、任せたからな」

「んなこと言われなくたって守るさ!それより手を───」



ビリッ



皆までラビが発する前に、ついに白衣が限界を迎えた。
裂かれた布地はリーバーと離れ、瞬く間に二つの体が真下へと落ちる。



「リーバーッ!」



南の体を抱き締めたまま落下したリーバーは、荒れ狂う波の中へと沈んだ。
ラビの呼び声も空しく、返ってきたのは激しい洪水と嵐の轟音だけ。



「っそこから南を守れってことかよ…!」



躊躇っている暇などない。
自分が起こした業で南達を溺死させるなど、言語道断だ。



「上等さ…ッなら南の心はお前が守れよ、リーバー!」



巨大化させた鉄槌を片手に、ラビは追うように柵の上から身を投げ出した。






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