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赤い夫との日常【黒子のバスケ R18】

第16章 赤い夫との甘い夜



私はそこまで言うともう1度深呼吸をして、口を開いた。

『……やっぱり子どもは欲しい?』

征十郎は私の震える声に応えるように、優しい笑みを浮かべながら私の頬に手を当てて言った。

「ああ。欲しいよ」

まあ、そうだろうな。と私は心の中で思った。

「美桜は仕事の心配をしているが、別に代わりはいる。俺の心が不安定になるだけだが」

『……。そこが心配なんですけど』

「まあ我慢するさ」

『じゃあ子どもの事は前向きに考えてみる。病院とかも行かないとだし』

「そうだな……。俺もすまないね。唐突に重要なことを言ってしまって」

『こういう雰囲気の時とかじゃないと言えないでしょ?』

私は征十郎の頭に手を回しておでこをくっつけた。

『2人で頑張ろうね』

「ああ。新しい家族についてな」

そして短いキスをした。そしてすぐに、糸が切れたように私は深い闇へと落ちた。
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