第16章 赤い夫との甘い夜

『ちょ……せいっ！あぁぁ！！いや………んっ……』

私は動かし続ける征十郎の手を掴もうとしたが、征十郎の空いている方の手で私の両手を掴まれて出来なくなった。

「久しぶりだからな。慣らさせないと駄目だ」

『もういっ……たあぁぁん！！』

私は拒むことも快楽に溺れてたどり着いた底から這い上がることも出来ず、ただただ征十郎の手を受け入れた。

「もうそろそろかな……」

征十郎はもう1度いったところで手を止めた。

『はぁ…はぁ………』

私は額に汗を浮かべて大きく深呼吸した。

「もう、限界だからいれるよ」

私は少し頷いて征十郎の背中へと手を回した。

正直、征十郎から何もされず今、ヒクヒクと動いて、出続けているのはわかっている。だから、そんなに欲求があったのかと驚いている。だがそんな事は今は考えてはいられない。

征十郎はもう限界にまで膨らんだそれを私に当てる。

『えっ。ちょっと征十郎』

「なんだ」

征十郎は怪訝そうに私を見る。

『つけないの？』

「……必要か？この際だから正直に言おう。子供が欲しい」

征十郎は私の目の奥まで見透かすような強い意志を持ったような目で私を見つめた。