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音符のみつけ方

第17章 コンフュージョン


カチッ!


『・・・・・・・・・』

「・・・えっと・・・エレ?」





レンから言われたスイッチをオフにする。
そのスイッチのところにはcampusと書いてある。
キャンパス、それって校内を意味する単語だよね。

うわあ、道理でいつもよりエコー掛かってるなーとか思えた訳だよ。
え、これいつからオンになってたの・・・?
レンと円城寺さんは触ってなかったはずだし、だとすれば私が機械設定して・・・え?





『さ、さっきのやり取り・・・いちぶしじゅうこうないにながれてるぅううううぅう!!!??』





取り敢えず叫びました。
舌っ足らずなりに。

ええ、叫びましたとも。
だって、そんな・・・ねえ?


ここが防音がされてる部屋で良かった。
たった今その防音効果すら意味の無い事をしちゃったんだけど。

レンからドンマイ・・・って目で見られてるからね!?





『えっ、は!?てことは曲から!?
だとしたら・・・やばいよこれ・・・!わたしのげんざいちがつつぬけじゃん!!?』

「・・・と・・・取り敢えず落ち着こうか。
と言ってもあんまり落ち着いててもあっと言う間にみんな集まって・・・なんて事になり兼ねないよね」

『そのひっとうをつきすすんでるのはぜったい、つきみやせんせいだ・・・!!
う、うあー・・・!』

「まあ、そうだろうね・・・。
どうする?
今現在林檎さんが何処に居るのかは解らないけれど、確実にこっちへ向かってるだろうね・・・」

『・・・・・・に、にげなくちゃ・・・!
とにかくろうかに出て、ゆくえをくらまさないと・・・ってうわあっ!!?』



ぐらっ・・・



「っ、エレ!」





一瞬、自分の現状を忘れてた。マジで。

いつもの等身大の自分の手足の長さのつもりで行動した、と思った・・・ら。


ものの見事にバランスを崩した。
右の片足で一歩踏み出したはずが、その第一歩目から踏み外してしまった。


我ながら可愛げの無い悲鳴を上げて、私は仰向けの状態で倒れていった。

うわ・・・これ後頭部強打のパターン・・・!
そう思って、私はとっさに目をぎゅっと閉じた。


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