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音符のみつけ方

第17章 コンフュージョン


side レン


エレが、小さくなった。

きっとボスの仕業だろうけど、これがまたキュートだ。
いつもの眠そうな目が幼くなった事でくりくりした感じになっている。
オレとしてはいつものエレも好きだけど、小さくなったエレも可愛い。



そして今。
小さくなったエレに連れられて第1レコ室にやって来ていた。


オレの父親の話をしたら、急に。





「(ここに来たって事は、何か曲を思いついたんだろうけど・・・)
相変わらず、本当に音楽が好きなんだね・・・」





ガラス一枚隔てた向こう側の録音ブースでテーブルの上で五線譜ノートと絶賛にらめっこ中のエレを、オレは収録ブースの音楽機材が並ぶテーブルに肘をついて頬杖をつきながら眺めていた。


この第1レコ室にはエレが突拍子も無くいつでも曲を作れるようにと、五線譜ノートと筆記用具がいつも置いてある。
だから今日みたいにエレがすぐに作曲や編曲がしたくなった時は、いちいち教室や寮に一旦戻らずともここへ来れば良い。

・・・まあ、ある意味エレ専用のレコ室と言っても過言ではないかもね。





「(そう言えば・・・オレ達が出会って仮パートナーを組んで、もう半年になるのか)」





思い返してみれば、エレは随分変わったかもしれない。

最初の頃はパートナーなんて要らない、って
言い張ってたっけ。



1番最初にオレがみんなの目の前で「パートナーを組まないか」と聞いた時、イッチーや聖川に牽制されたっけ。
まあそうでなくてもエレは断っただろうけど。

それが今では仮とは言え、パートナーが7人だもんね。





「(・・・それにしても、財閥やどこか格式高い家系の子供でもないとしたら・・・)
・・・オレはどこで君と出会ったんだろうね」





エレは忘れてしまったよね。
かく言うオレ自身も、小さくなってしまったエレを見て思い出したんだけどね。
昔、オレがまだ聖川と財閥のパーティを抜け出していた頃。



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