• テキストサイズ

音符のみつけ方

第17章 コンフュージョン


side セシル


みんながまだ現れないコノハとワタシを心配しているらしく、ワタシ達はこれ以上心配はかけられないと思ってみんなの元へ向かう為に学園長室を出ようとした。

すると、サオトメが「Mr.愛島、お話があるのでYOUだけ残ってクダサーイ」と言ってきました。


でもワタシが今の小さくなってしまったコノハを放っておけなくて返事をし兼ねていると、そのコノハが『ほうこうおんちとかじゃないし、そんなしんぱいしなくてもだいじょうぶだよ』と言ってくれました。

それでも少し心配しましたが、あまり過保護にしてはいけないと思ってコノハを見送りました。
・・・ああ、本当に大丈夫なのでしょうか。





「さて、Mr.愛島。
YOUを呼び止めたのは他でもありません」

「?
・・・・・・いつものサオトメの喋り方が違う、と言う事は・・・もしかしてワタシの母国についてですか?」

「ご名答・・・」





アグナパレスで何かあったのでしょうか。

恐らくワタシの呪いが解けた事は既に向こうも知っているはず。
・・・まさか、また何か呪いをかけようと使者を・・・!?





「実は、YOUの母国アグナパレスの国王から・・・」

「・・・国王、から・・・?」





国王から・・・。


・・・はっ!
もしかして不死の病に罹(かか)ってしまったのでしょうか。長年不仲のシルクパレスの魔法ならば、やり兼ねません。(不死の病✕、不治の病○)
それかもしくは他国のスパイから襲われて即死の重症を・・・?!長年不仲のシルクパレスならきっと・・・。(即死の重症✕、瀕死の重症○)





「呪いが解けたYOUに王位を継承するから、即刻帰国せよとの事デース!」

「、・・・What's?」

「いやはや、オメデトウゴザイマス!!」

「ワタシが、国王・・・?」

「そうデス。
他の継承者候補は、例のYOUにかけた呪いの件でとっ捕まったと言ってマシタ。
これでYOUもめでたく、国王デ~スネッ!」





まるで自分が国王にでもなったかのように、サオトメがどこからともなく紙吹雪や王冠や各国の国旗を次々と出す。


ワタシが、国王・・・?

本当は喜ぶべきなのかもしれませんが、何故か喜べません。
はしゃぎたてるサオトメの声が、遠く聞こえた気がしました。
/ 196ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp