藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第7章 ♡Story31♡ 危機感
勇気と美男が席を立った隙を見て廉は柊にずっと気になっていたことを言い始めた。
「なぁ柊......」
「どうした?廉。」
「お前は気づいていたのか?」
「......何がだ?」
「ネックレス......」
「......。」
「偶然かもしれねぇけど、俺見ちまったんだよ......
餓鬼とアイツが同じネックレス付けてるとこ......。」
(あんまり柊には言わねぇほうがよかったか......?)
「......それが?」
「ぇ......」
廉は言うかどうか少し迷ったが、柊は特に表情も変えず問を返した。
「ネックレスのことは前から知ってる。二人が付けているものが、
ペアネックレスだってことも......」
「っ柊......」
(知っていたってどういう、ことだ?)
驚きを隠せない廉は柊と太輔を交互に見た。
「......お前達にも前にちらっと少し話したと思うけど、
彼の見舞いに行った時にね......」
「あぁ......ドラマの撮影中に起きた、事故の?」
「その時にね、彼女から、百合ちゃんから聞いたよ......
『.....百合ちゃん、それは?』
『......太輔の、ネックレスです......
私にとっても大事な......』
『凄く、大切な人なんだね。君にとって......』
『はい、
凄く大切な人です......』
大切なものだって......」
「......。」
廉は静かに柊の話を聞いていた......