第1章 肉食系俺様男子の場合
『また彼氏にフラれた。
今度は長続きすると思ってたんだけどなぁ…』
コーヒーの代わりに今度はスマホを鞄から取り出し、女友達にメールを打つ。
すると一分も経たない内に、その友達からメールが返ってきた。
『またぁ? せっかく私がお膳立てしてあげたっていうのに……勿体ない』
「本当にね…ごめん……っと」
謝罪のメールを打ちながら、鈴花はふと元彼と出会った日を思い出す。
出会いは友達から切っ掛けに作り出されたようなものだった。
彼氏にフラれてばかりで長続きしない鈴花を気遣い、セッティングされた合コン。