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第2章 世界


公也には陰陽道を習っていた

ある寺の一人息子で毎日のように修行をしていた

僕はあの日が起こるまでこちら側の存在は知らなかった

公也(霊)が僕を見た時の表情は今でも面白く

よく覚えている光景だ

あの日が起こってから霊等が見えるようになった

最初は幻覚だと思っていたが

霊同士の話し声が聞こえたら幻聴の一言にはならなかった

公也の家(寺)に行けば公也の祖父が驚き

その力を封じる事にしてくれた

だけど違った

私に掛けられていたのは呪いだった

向こうが私を見失わないように力を与えているのだと言う

封じる事は出来ず、解決策もない

そしてその最終手段が力を利用する事だった

陰陽道や霊媒師の事を習い、実践し、経験を貯める

祖父さんは筋がいいと言ってくれた

公也のレベルは1年で追い越し、今はそれの上を行く修行を積んでいる

だが、最近は体がやたらと重くなり

何処かへ行くにも疲れてしまうため

公也を通して自宅で修行をしている

お腹は減らない、栄養は不足している

そう、重度の拒食症である

栄養は病院から出される薬で代用している

あの日から3年間、ずっと

体力も最近は減ってくるし、体重も減っていく

体育の殆どが見学で、体育祭も競技に出ない

そんな事をしらた一発で病院のベット行きだ

一回でもそんな所で寝たら

きっと死ぬまでお世話になるであろう

公「今日はこれくらいだな」

『うん、毎日「暇」を持て余している公也君には感謝しなくちゃね』

公「感謝1割、嫌味9割に聞こえたのは気のせいか?」

『いいや違うよ。感謝5分嫌味9割5分だよ』

公「うっわ!ムカつく」

『はいはい、明日からまた学校だから修業は金土によろしく』

公「わかった」

いつも通りに窓に向かい、今日は振り返った

公「死ぬ事は逃げる事だ。俺が許さない。絶対に殺されるな。諦めるな」

今まで見た事ない真剣な表情といつもより低い声で言われれば威圧感が半端ない

『わかってる。けど、寿命には勝てないよ』

公「そうだな」

窓をすり抜けて帰っていく

わかっている。ヤツらに殺されてはいけない

だけど、死にたいんだ

こんな苦しい体はもういらない

こんな辛い日々はもういらない

机の上に乗っている薬の袋を開け

1つ1つ開けていく

カプセルやら錠剤は10種類を超える
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