第2章 世界
学校の怪談
それは真夜中の学校で起こる科学的に解明出来ない
不思議現象だ
その中でも七不思議と言う怪談が存在する
学校ごとに違う七つ現象だ
なのに、「口裂け女」「トレイの花子さん」は統一されている
だったら五不思議になってしまうじゃないか
だけど違った
あそこで起こったのはそんな定番な物ではなかった
仁王一家が晩御飯の時
私は自分の部屋で何度も考える
七不思議の事を
あの日がなかったら、どれだけ幸せだっただろうか
でも、あの日があったらかこそ雅治と仲良くなれたのかもしれない
僕は感謝をすればいいのか、そうじゃないのか
『はぁ~』
誰もいない部屋ではため息でもよく聞こえる
そして、
コンコン...
『......』
扉がノックされた、のではなく
部屋に設けられている窓が意図的にノックされた
いつものように外に目をやれば
真っ白半透明の人間が浮かんでいる
ちなみに、此処は2階だよ
窓を開けなくても勝手にソイツは入ってくる
?「暇そうだね~」
『君ほど暇ではない』
そう、誰がどう見ても幽霊と言うヤツだ
今年からようやく同い年になれた男性だ
元、立海生で交通事故に巻き込まれて死んだ霊
高校に上がってからひょんな事から助けてしまったのだ
彼の願いを叶えた
だから成仏すると思いきや
毎日のように此処に来るようになった
?「勉強は大丈夫か?」
『うん、歴史以外は』
?「ほんとに苦手だねー。てか、拒否でしょ?」
『歴史なんて嫌いだよ。昔の人は何を考えているのかさっぱりだからね。公也だって数学嫌いじゃん』
この男性の名前は公也、長坂公也
公「公式使っても解けねーんだよ」
『公式を使ってから物を言え』
公「くっそー、腹立つな」
『立つ腹もないくせに』
公「そうだった」
あの日を境目に幽霊が見えるようになり
会話をする事が出来るようになってしまった
だけど、僕が失った物は4つ
どう考えても損しかしてない
公「これ、試したか?」
『うん、意外と効果があるみたいだ』
公「君は才能があるからね。油断してると殺されるよ」
『今度食われたら帰ってくる気はないから』
公「俺が暇になるから帰ってこい」
『公也と離れたいから帰ってこない』
公「傷ついた」
『知らん』