第16章 着物とか浴衣って、動きにくいよね
トシの部屋の前に来た。
『副長、瑠維です。入ってもいいですか?』
そういうと、この前より若干速く、入れ、という声が聞こえた。
ゆっくりとふすまを開け、中に入った。
土「何かようか?」
山積みになった書類から目を離すこともなく私に問いかける。私は、トシの書類に目を落とした。
『・・・ほとんど総悟に関する始末書じゃないですか』
土「まあな。で?何だ?」
『ああ、そうだ。あの、これありがとうございます。』
私はそう言って刀をトシの前に置いた。
すると、やっとトシは私の方を向いた。が、そのまま固まってしまった。