【ディアラバ】トリップしたら男でヴァンパイアになってました。
第2章 トリップしたようです
「…ん?」
目が覚めたら寒かった。
「じゃないよ!?ここまじでどこ!?」
目の前にある大きな門。
あ、これ見たことあるわ。
「…嘘でしょー?トリップって本当にあるんだねー?」
まぁ、そこはいいや。
この屋敷に住んでいる御兄弟に見つかる前に、逃げれば勝ちだ。
うん。勝ちだ。
まず、敷地内に入ってないしね!!
「なので…逃げるが勝ち!!」
言うが早いが私は走る。
そりゃもう、マラソンでも出さないであろう全速力で。
自分の持てる力を足に注ぎこみましたよ。えぇ。
「ここまでこれば…セーフでしょう!」
「何がセーフなのかな~?」
…後ろから聞こえる聞き覚えのある声。
これがね?中の人ならめっちゃ喜んだ。
なにしろ、声優大好きなものですから!
「あっれー?まさかの無視なのー?」
「そんなつもりじゃないので。気分を害したのでしたら申し訳ありません。」
…待て待て待て。私はこんな口調じゃないぞ?
ねぇ、お願いだ。そこの変態なのにイケメンなヴァンパイアさん。
私に考える時間をください!