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ぼっそり

第2章 こっそり


「ところで、どこに行くんだ」

姉さんはきょとんとした顔で

「…あぁ、考えてなかったわ。久々の休日だったからね」

「少しは考えておけよ…」

そう小声で言うと姉さんはムスっとした顔をした。
少し子供っぽかった。

「しょうがないでしょー忙しかった挙句にいきなり私が出掛けるって言ったんだもの」

軽いため息をついて姉さんは言った。
姉さんと手をつないでいるキリがひょっこりと顔を出した。

「でもね、キリーはイブキお姉ちゃんと会えて嬉しいよ、お姉ちゃんと一緒に居ると楽しいんだもの!」

キリは笑顔で姉さんの腕に抱きついた。
姉さんは嬉しがって「キリーのこのやろ~!」と言ってキリの髪をくしゃくしゃに撫でてやっていた。
それに対してキリは「ひゃ~!」と言って笑い合っていた。

「楽しそうだな」

エルは嬉しいのか寂しいのかよくわからない顔で二人を眺めていた。
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