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ぼっそり

第1章 じっくり


そう話していると気づけば部活終了の時刻を指していた。
そろそろ部活動の生徒が教室に入ってくる時間だ。

「ほら、自席につけ」

「んー……」

眠たそうな声を出して頬杖をつくのをやめ腕を組んでうつ伏せになった。
そりゃあ、いつも朝早くに起きて教室に来ていれば眠たくもなるだろう。

「眠いのか?」

「ちょっと寝かせてくんねぇ…?」

静かにため息をついて少し寝かしておくことにした。
小さな寝息を立てながら寝ているそいつを見てそっと髪を撫でてみた。

「…ん…………」

小さくそう言うとまた寝息を立てて眠った。
ほんの数分だけ静かな教室だった。

小さな足音が聞こえて急いでエルを起こした。
眠たそうに目をこすりながら自席に戻っていった。

「眠れたか?」

「びみょー……良くも悪くもない」

そう言うと着ているセーターの袖を引き伸ばして両手で頬杖をついて、目を瞑っていた。
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