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仕事は幽霊退治

第8章 それぞれの神様


白川側

燃やし終わって教室に帰る途中

最後の曲がり角を曲がった

赤「ほれ」

『ん?』

炎方は振り返って黒い何かを投げた

赤「教室に置きっぱなしだったか」

『ああー』

僕の仕事着のコートだ

コートに腕を通し、前も閉める

赤「......さっきは悪かった」

『僕が悪いんです。わかっています』

赤「俺達は絶対にお前も守るさ」

『守るのは僕の仕事なんだけどな』

赤「兄の言う事を聞け」

『わかりました。炎兄』

赤「な!バッ!バカ!やめろ!」

遠方の顔が赤くなっている

『フフフ......』

赤「チ......」

そのままの気分で皆の待っている教室へ入った

皆の視線はいつも以上に痛かった

僕はそのまま戸を閉めて教室の1番後ろに行く

後ろから誰かが来ている

『何か御用で......』

振り返った時

僕は誰かの腕の中にいた

仁「お前さん、何も未経験なんじゃな」

仁王君が僕を抱きしめているのだ

顔を上に上げたいが

強く抱きしめられているので顔を上げる事が出来なかった

しかも、抱いている腕は震えている

仁「死ぬんじゃなか」

『!』

仁王君の声は寂しいように聞こえた

さっきの回線は皆にも聞こえていたのか

余計な事を

『いつ、誰が、死ぬんですか?』

仁「お前さん、この仕事が終わったら」

『......考えていただけです』

仁「なら、俺はお前さんの事を離さん」

『何故?』

仁「此処で離したらお前さんはこの仕事を終わらすために行ってしまうじゃろ」

『そうですよ』

仁「仕事が終わって、お前さんが消えるくらいなら、終わらせなければよか」

『何を!』

仁「俺は氷月の事が好きじゃ」

『え』

仁王君は僕をもっと強く抱きしめた

仁「お前さんがどう思っとるなんて知らん。じゃが、好きな女を目の前にしてすぐに死なれたら、俺が困るぜよ」

『......』

仁「聞いとるか?」

『え、あ、はい』

そう言うと仁王君は離して僕の顔を見る

正直どこから対処していけばいいかわかんない

なんじゃこれ??

『それでも、仕事は終わらせます』

仁「それがお前さんの結論か?」

『はい』

仁「なら、帰ったら嫌と言っても引っ付いちゃるよ。覚悟しとけ」

『?』

立海はクスクスと笑っている
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