第8章 それぞれの神様
麗華側
氷月が炎方と何処かへ行った
なんとなくだけど場所としては
この階の最北端だろう
あそこには頭部のない白骨死体がある
炎方に頼んで全てを燃やしてくるのだろうな
しかし、さっきの氷月はあの時と一緒だった
昔の氷月だ
きっと向こうも気づいているだろう
麻「麗華さん」
麗「なんだい?」
麻「香波さんの事だんだけど」
麗「ああ」
眞「......知ってたんですか?」
麗「予想はしてたさ」
黄「死神が一般人を狩り殺している事」
俺達は発言した雷地を見る
黄「こっちの世界でもよく人が消えるんだよ」
麗「俺達が関係していると?」
黄「むしろ関係ないとは思っていない」
眞「じゃあ、なんで他っておいたの?」
黄「正直、俺と炎方は氷月が最優先事項なんで」
麻「それで人が死んでもか?」
黄「だから、助けるんだよ」
俺にはわかった
きっと眞紀も麻央もわかっていない
他の人間も
黄「俺達の最優先事項は、あくまで氷月なんだ」
そう笑顔で言い切ると人間達の方へ行った
麻「なんですか?あれ」
眞「さあー?」
つまりは
人間を守り切れず、自分を責め続ける氷月に対し
雷地と炎方はそれをサポートする
人間が神隠しに会い、そこで殺される
人間を守れずにドンドンと心が崩れていく
だったら人間を守ればいいと思ったのだろう
あの2人はそう思ったのだろう
もし、ここにいる人間が1人でも欠けた場合
氷月の心は完全に
消える
それがわかっているから
あの2人は守りたいんだろう
学校の同級生でもあり、ライバルでもあり
氷月の心を保てる
最後の手段
眞「麗華さーん?」
麗「なんだい?」
麻「何を考えていたんですか?」
麗「知りたい?」
眞・麻「「うん」」
麗「フッフーン、報告書の事」
眞「まさか」
麻「俺は悪くないですよ!」
麗「それは俺次第だよねー」
眞「麻央、諦めた方がいいわよ」
麻「せっかく死神になれたのにー!!」
さあ、雷地、炎方
君達は自分の兄弟を守り切れる?
それとも、あそこの銀髪が
今の彼女を救うのかな?
皮肉だとは思っているけど
楽しくなってきた