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仕事は幽霊退治

第7章 死神の事情


白川側

みんなが教室を出たのを確認すると

戦闘はヒートアップした

香波も大鎌を取り出していた

麗華と香波が接戦を繰り広げている

その間に僕は自分のつけている

2つのブレスレットに目を落とす

『4割......』

そう呟くだけで

体から力が込み上げる

それは苦痛だ

でも、今の僕には関係ない

そして、回線がつながった

雷地か炎方のどちらかが開けたのだろう

まあ、いいか

目の前の白い死神を殺せたら問題ない

麗華と香波が少し離れる

麗「おかしいなー?なんでそこまで力があるのかな?」

香「そなでだろうね?」

『今まで、此処で殺した人間の数に比例しているでしょうね』

香「あら、知ってたのね?じゃあ、あのフワフワ浮いていた気配は」

『僕ですよ』

香「まあ」

なんだか嬉しそうに言ったな

麗「大人しく死んでくれないかな?上も怒ってるんで」

香「私も用事があるのよ。ねえ?」

僕を見てそう言う

そして香波は仮面を外した

そこから現れたのは歪んだ笑顔だ

そして、その歪んだ笑顔は見た事あった

だけど、思い出せない

香「あなたにとってはもう忘れた存在だよね?」

『まあ、見た事あるような気はしますよ』

香「!」

香波の顔は歪んだ笑顔から一転し

激怒の顔に変わった

香「覚えてないのね!あなたが生前の私を殺したのを!」

『覚えてないね。死んだヤツの顔なんて一々覚えてられないよ』

香「!」

香波は僕に向かって飛んでくる

それを麗華がここぞとばかりに大鎌を振るう

麗「あれ?外れちゃった」

『しっかりしてください』

香「あなたのせいで!あの人は死んだのよ!!私の彼氏は!!!」

ああ、こいつはあれか

大量虐殺犯のね

『そんなの知らないね。大量虐殺犯に同情なんてしている暇なんかないさ』

僕は言った

香波の顔は大きく歪んだ

怒りを露わにしているようだ

麗「まあ、上が死神に選ぶ理由なんて知らないけど、今回は間違った選択のようだったね」

『上に言っておいてくれないかな』

麗「お目にかかったらね」

麗華は軽くウィンクする

香「あなたが現れなければ私達は何も変わらなかったのに!」

『変わらない事を望んだ時点で、何かが変わっているんだよ』

香「あなたに何がわかるの!!」

『はぁ......』
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