第6章 黒服の強さ
白川側
僕は最後の確認のために教室の中心に向かった
正確には結界の中心だ
中心に立つとよくわかる
僕が疲れ切っている事で
彼らを守る結界が弱まっている
僕はさらに結界を2つ張った
これで今4つの結界を同時に張っている
僕は自分に何かが起らないとは思わなかったので
そのまま結界を自分から切り離し
場所に張り付けた
後は誰かが代役と言う名の力の供給をすれば
僕に何が起きようとも
簡単に結界が破られる事はない
チリィン......
?
鈴の音?
周りを見ると誰も気づいていないようだ
僕は何処か変わっている所がないか教室中を見渡す
特に変わった事はないようだ
最後に波を見る
隣には優馬が座っている
会話はしていないようだ
だけど波の様子が何処かおかしい
顔を下に向けてブツブツと何かを言っている
『優馬!』
僕はなんとなく危ない気がしたので優馬を近くに呼んだ
上風「何?氷」
『さっきまで波とどんな会話をしてた?』
上風「いやー、どんだけ話し掛けても無視されてねー」
『そうか』
僕は波に近寄り、しゃがむ
明らかに様子が違う
チリィン......
まただ
また、鈴の音が近くに聞こえる
?「......」
黄「氷月!」
赤「氷月!」
2人の声が聞こえたのと同時に何か嫌な気配が漂い始めた
僕らは無意識に3人で固まった
『波の様子がおかしいんだ』
黄「わかってる」
赤「何処が変わった」
僕らは教室中を見渡す
結界にも異変はない
彼らもこちらを見る
幸「どうしたんだい?」
『わからない』
黄「嫌な感じがビンビン来るんだよ」
赤「どうなっている事か」
さあ、どこから来る
結界を張っているからなこっちは
チリィン......
またか
さっきよりも音が大きい
?「結界が、小癪なマネを」
廊下から声が聞こえた
ギィイン!
『クッ......!』
何か強烈な物が結界を傷つけている
黄「外か!」
僕らは廊下に向かった
雷地は勢いよく戸を開けて出ると
戸の前には死神が鎌を構えて待っていた
『雷地!』