第6章 黒服の強さ
『雷地、炎方。ちょっといいかな?』
黄「なんだい?」
赤「どうした?」
僕は2人を皆から離れた位置に呼び出す
『さっきの【口裂け女】の話しなんだけどさ』
赤「それがどうかしたのか?」
『もしかしたらそれ、違うかもしれないんだ』
黄「どう言う事かな?」
『僕もまだ結論が出た訳ではないんだ。ただこの場所が異常だからと言ってアイツがあんなのを持つか?』
赤「じゃあ、死神の類なのか?」
黄「大鎌を持って移動しているのは死神くらいだもんね」
『それもわからない。でも、分かっているのは、あの顔は仮面だと言う事だ』
赤「あの時か」
『うん』
黄「もし、それが本当だとしたらこの先の探索はどうする?」
『彼らが来た体育館と4階の北側を調べたいね』
赤「だれか2週目か」
『いや、その辺は雷地と僕で行ってくるさ』
黄「まあ、いいけど」
赤「しかし、お前は2回連続で行く事になるぞ」
『雷地は元々現地での情報収集だからね。移動は任せるよ』
黄「わかってるって」
『それに、僕だけがここに残っても結界が破られたら何も出来ない。それで戦闘系の炎方が残って欲しいんだ。もちろん優馬も置いて行く』
赤「......アイツらが許すと思うか?」
『きっと無理だろうね』
黄「なら説得はどうするんだ?」
『説得せずに逃げればいい』
赤「大胆な発想だ事で」
黄「見つからなくても、帰ってきたら何を今度はされるか」
赤「前回は、押し倒し&キスだっけか?」
『それって、問題なの?』
黄「どんなに歴史を遡っても氷月が人に恋をした事はないよね」
赤「むしろ、人に近づいていないような気がするんだけど」
『多分、バカにされていると思うんだけど』
黄「その通りです!」
赤「おい」
『雷地、帰ったら何をしようか?』
黄「すいませんでした、氷月様」
赤「結局これか」
『まあ、後は僕が帰ってきてからだね』
赤「この流れで行くとアイツらも付いて行くぜ」
『そこが問題なんだよね』
黄「全員連れていけー」
『無理だから考えているんじゃん』
赤「まあ、氷月は俺達とタイプが違うからね」
『まあ、全員連れて行って状況が変わったら何かしらするさ』
黄「それでいいのか」
『そう言う手段しかないさ』