第5章 探索再開!(氷帝と!?)
上風側
改めて聞くと氷月はすごいと思う
戦闘に関しては炎方もすごいし
情報収集では雷地が活躍する
俺はただの荷物持ちと、場合の補助だけ
普段、雷地は別行動を取り現地で情報を回収する
だけど、今回は人数も相手の力も桁外れのため
ここに居る事になっている
念のためってヤツかな
氷が言うには
今回の怪異は普通を遥かに超えるとか
俺にもよくわからないが苦戦しているのは確かだ
上風「氷」
『何だい?』
護符を書き終えた氷のそばに行く
上風「俺さ、わかんないんだ」
『急にどうしたんだい?』
上風「俺、なんも力がないし、氷達の足手まといだし。近くにいて役に立つかもわかんないんだ」
『......』
上風「怪異に襲われても守って貰ってばかしだし、気配だって辿れないし、そんなんで」
『優馬。君はそんな事を思っている人だったのですか?』
氷は微笑んで言っている
『僕が優馬を誘ったのはあの日の事を覚えているだけではありません』
上風「じゃあ?」
『優馬はみんなよりも努力している。その銃だって一般人には使えない代物。それを努力や根性で使えるようになったのはほとんどいない。僕らだって未だ使えませんよ』
上風「え」
『彼らを安心させる口実だったのです。嘘をついてはいけない事も知っていますよ。僕らが危なくなった時は優馬にお任せしますね』
上風「そんな事言うなよ!俺は氷達がいるから此処まで出来たんだよ」
『念のためですよ、僕らは簡単には死にませんから』
氷と笑顔で言ってくれた
俺はその笑顔で救われてきた
目頭が熱くなってきた
『ここで泣いたら、炎方と雷地の面白話になるよ』
氷は最後に俺の頭を撫でていった
護符を配りに行ったのだ
俺は皆に背を向けて目を擦る
なんか口元がニヤケテいると思うけど
それでも、氷は俺を必要と言ってくれた
その言葉だけで嬉しくなった
俺って単純なんだな