第4章 本当の敵は?
波「この階には、餓鬼がとりあえず大量にいるわ」
『まあ、知ってた』
波「あの餓鬼は何処から来るかわからないけど、ずっと集団行動をしいるわ」
赤「ずっとか」
波「ええ」
黄「そんな事があるのか」
手「なんだ、違うのか?」
『餓鬼は怪異の中で頭がかなり悪いんだ。だから集団行動をすると言う概念はないんだ』
赤「それに鉢合わせした餓鬼は見事にチームワークがあった」
黄「この事で今回は誰かが操っている事になるね」
柳「では、餓鬼を見ただけでここはお前達の知っている事が通用しないとわかったのか」
『確信までは行かなかったけどね』
赤「北側には何がある」
波「北側?」
上風「この教室を出て右側に行った所」
波「あー、あそこね」
『それで?』
波「特に何もないよ。ただ、ちょっと近づいては行けないような気がするだけ」
『それは、餓鬼も同じなのか?』
波「私の見ている範囲では」
餓鬼すらも近づかないのか
これは一度北側に行き、探索をしたほうが手っ取り早いかもしれないな
波「でも、あそこがああなったのは最近の話しだよ」
赤「最近?」
波「うん、君達の世界ではどのくらい前かは知らないけど」
黄「死神とかって見たかな?」
波「ええ、ちょくちょく見るわよ。そう言えば死神を見かけたときくらいからあそこはあんな感じよ」
『死神が関わっているのか』
上風「え、ヤダ」
波「これ以上はわからないわ」
『ん、ありがとう』
波「ここからは出しでくれないのね」
『彼らが怯えているからね。少しでも安心させないと死んじゃうから』
波「それは、あなたも同じじゃないの?」
『なんでかな?』
波「だって、彼らを守る結界も、私を囲んでいる結界もあなたの力でしょ?それにここの空気を浄化しているのも」
『ふーん』
僕は思わずニヤけてしまった
波「ここの空気は寒いけど、ちゃんと浄化されているから彼らの負担は少ないのね」
『さあ、どうでしょうね。僕が出来る範囲なんてあの2人に比べたら少ないほうさ』
波「そうなの?」
『はい』
皆を見ると心配な顔をしている
赤「ほどほどにしないと、今回は死ぬかもしれんぞ」
黄「俺らは力がないからね」
上風「それ、俺が一番傷つくんだけど」
やっぱり仕事仲間は違うね
少し安心