第4章 本当の敵は?
波「じゃあ、この姿はテケテケと言うの?」
『うん、少なくとも僕たちの間ではそう読んでいるよ』
波「どうして?」
『結界の中で狭いと思うけど、歩き回ってみて』
テケテケ...
波「歩く音から来ているのね」
『そう言う事です』
波「ネーミングセンスを考えて欲しいな」
『怪異本人から言われるとは』
波「それで、私の下半身は何処をほつき回っているの?」
『さー、知らないね。そっちこそ知らないの?自分の下半身なのに』
波「知って居たらすぐに行くわ」
などと普通の会話をしている
柳生「ふ、普通に話していますね」
乾「世の中は広いのだな」
忍「その考えは間違えとるよ」
上風「もう、無理~」
波「失礼な人達です事!」
『まあまあ。彼らは本来、怪異とは全く関わりがない人達ですから、そこは多めに見てあげて』
波「こ、今回、だけね」
波は顔を赤らめて言った
さて、これからどうしようかな?
僕は目を細めて索敵を開始する
死神は何処にもいない
1階には嫌な気配が溜まっている
2階は特に何もない
3階は...どこまで調べたっけ?
死神のせいでわかんなくなったし
4階は未探索っと
赤「おい、バカ」
と炎方に叩かれた
『良い度胸をお持ちで』
赤「あっち見てそれが言えたら聞いてやるよ」
僕は炎方の言ったあっちを見ると
皆が少し睨んでいた
黄「学習しなよー、氷月ちゃん♪」
『はいはい、悪かったって』
皆はさっき僕の言った言葉を無視した事に怒っていたのだ
幸「次はないよ(黒笑)」
『わかった』
不「波さんだっけ?ここに来たって事は他の怪異は知らないのかな?」
『あー、そこを怪異本人に聞いちゃうのか』
波「うーん、私はずっとここの階にしかいないから、ここの事しか知らないよ」
赤「それでもいいから教えてくれないか?」
黄「俺達は、俺達の失態で此処に連れてきてしまった彼らを助けたいんだ」
『君は必ず成仏させてあげるから、教えてくれないかな?』
波「成仏とかは、どうでもいいんだ」
『では、何が望みかな?』
波「......もう1回、私の足で歩きたいんだ」
『なら、その願いを叶えてあげるよ』
波「本当に?」
『ああ、時間は掛かるが、必ず』
波「うん、わかった」
波は嬉しそうにほほ笑んだ