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仕事は幽霊退治

第12章 決意と覚悟


幸「雷地達とは来ないんだね」

『あの人は煩いからね。ここは病院だから』

幸「クス、そうだね」

1人、か

缶コーヒーをちまちま飲んでいると幸村君と跡部君が立ち上がった

幸「じゃあ、返してくるから」

跡「仁王、お前のもよこせ」

仁「悪いな」

跡「アーン?男に言われても嬉しくねーよ」

2人はトレイを返しに行った

いつの間にか食堂の席は満席になっていた

きっと診断結果は目に見えている

昨日、あんな事があったんだ

部活のマネージャー、当分は休みだな

などと考えている

仁「何を考えておったんじゃ?」

『んー......』

仁「俺には言えんのか?」

『んー......』

仁「お前さん、聞いとるか?」

『んー......』

仁「はぁー」

『......』

なんか溜息聞こえた

『ん?』

頭の上に仁王君の手が乗っている

仁「何を悩んでおるんじゃ?」

『......』

仁「そんなに言いたくないんか?」

『いえ、その、なんと言っていいか』

仁「なんでもよか」

幸「言ってみてよ」

跡「まだ隠し事があるのか?」

2人も戻ってきたみたいだ

『......屋上、行きましょう』

僕は立ち上がってエレベーターの前へ行く

後ろには3人がしっかりと付いてきている

屋上の扉を開けると町全体が上から見下ろせる最高の景色だ

風も気持ちいい

仁「そんで、誰にも聞かれたくないんじゃろ?」

『さすがにわかりますか』

振り返ると3人が並んで僕を見ている

跡「俺は邪魔のようだな、下のロビーでアイツらに連絡入れてくる」

『跡部君......』

跡「勘違いすんじゃねーぞ。アイツらが連絡しろと煩かったんだ、じゃあな」

屋上の扉が閉まった

幸「話してくれないかな?」

『......うん』

もう、僕はこんな事で迷っている暇はない

相談したい事があるんだ

『昨日、麗華の持ってきたビンがあったじゃん。あれね、秘薬なんだよ。僕の中にある瘴気を全て取り除く』

2人は驚いた顔をしている

『死神の所で作られているから、そうそう見る事の出来ない貴重な物。しかも、生産するにも材料が中々集められない代物なんだ』

仁「それが、なんじゃ?」

まあ、そう言う反応だよね

幸「飲んでは行けないのか?」

『飲もうかな...と、考えているんだ』
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