第12章 決意と覚悟
仁王側
急に苦しみだして崩れ落ちた
地面に着く前に受け止める事が出来た
じゃが、次第に氷月の体温が上昇していく
やがて体温の上昇が止まるが下がらん
氷月も落ち着いたようじゃ
歩けんと思った俺はそのまま抱えて皆の所へ行った
黄「氷月!」
赤「大丈夫か!?」
麗「ごめん、俺がやった」
そう言って優馬が説明する
近くのソファーに寝させようとした
『すいません、座らせてください』
そう言ったので、渋々と座らせた
『ありがとうございます』
俺は氷月の頭を乱暴に撫でた
麗「1か月経っているのに抜けてなかったんだね」
黄「ああ、意外と浸食されていたようでな」
赤「最初はドスグロかったよ」
また、アイツらにしかわからん話をしておる
幸「それって、運動が出来ない事と関係しているんだよね?」
黄「うん」
赤「てか、それが原因だよ」
などと行っておるがさっぱりわからん
麗「向こうに居る時にさ、裏切った死神の唾液の話をしたじゃん。それは人間に猛毒でね、一度体内に入ると血液に混ざって死んでしまうんだ」
黄「僕達は神様って言うチートの立場にいるから死ぬ事はない。だけど、混ざってしまうと体の機能が低下したり刺激にもなるんだよ」
赤「アイツから直接貰った事によって、氷月の血液には今は僅かながらもまだ混じっているんだ。しかも、血液の色も変わってくる。黒ければ黒いほど浸食されているんだ」
『この間は血液検査のために行ったのです。ベットで起きた時は指一本を動かすだけで激痛が走りましたね』
だから運動はいかんのか
道理で大人しい訳な
『運動をすると血液に混じっている猛毒が抜けるよりも増殖してしまってね、危ないんだって。だから、完全に抜けるまでは小走りすらも行けない状態』
麗「すまん」
麗華は深く頭を下げておる
『いいですよ。元は自分がフリーにしていたのが悪いんですから』
麗「うぅ、わかった」
笑顔が幸村や不二に似てきたな
麗「お詫びに、これを持ってきたよ」
黄「仕事か?」
麗華はポケットから小さなビンを取り出した
赤「これって!」
黄「すげぇー!」
『どうしたのですか?』
麗「上からの命令、迷惑掛けたからあげろ、ってね」
そういって笑顔でウィンクした